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風のむくまま      気の向くまま      そこはかとなく     書きつづりませう

by pen-p

お漬け物の話

土曜日、子どもが見ていたテレビを聞きながら夕飯の片づけをしていると、
「黄色い食べ物」と尋ねられた芸人さんが「おこうこ」と答え、物議をかもしている様子が聞こえてきました。
「おこうこ」は関西では沢庵漬けのことをいうということで、話は落ち着き、テレビは進んでいきました。

「おこうこ」というのは、「お香古」と書き、関西で使われているというのは間違いないと思われます。

本来
「お新香」というのは、浅漬けのように漬けてから食べてしまうまでの期間の短いその字のとおり「新しい香のもの」です。
「お香古」というのは、しっかりと漬けた長期間保存がきくように漬けられた「古い香のもの」です。

しかし、どちらも沢庵漬けのことをさしているようですが、
「お香古」=「お新香」なのかというとそうでもないようです。

おばあちゃんに沢庵漬けについて尋ねてみると、
沢庵漬けと一口で言っても
干すことなく、漬け物とする沢庵と
しっかり干して、塩も多めに入れ夏あたりまで持たすようにつける沢庵とがあるというのです。

つまり、
前者が「お新香」で後者が「お香古」ということなのでしょう。
漬け物を家でつけていた頃には、「新香」と「香古」の使い分けがきちんとされていたものが、漬け物をつけなくなるにしたがって、どちらも沢庵もしくは、漬け物全般をさす言葉となっていったのでしょう。ね。

ちなみに、伊賀上野では、沢庵をさす言葉に「おこうこ」ならぬ「こんこ」という言葉あります。
   こんこ くわえて 走るは 上野の子
と私の亡くなったおばあちゃんがよく言っていたのを思い出します(笑)
by pen-p | 2007-02-12 08:24 | にほんご | Comments(0)